受賞サービス
地方創生大臣賞
-
学校図書館運営サポートサービス
株式会社リブネット(三重県)
学校司書の育成・サポートを通して、図書館活用による教育の質の向上に取り組む学校図書館の運営サポートサービス。学校司書の業務レベルの向上・均一化により、子どもたちに質の高い図書館サービスを提供。併せて、学校司書(専門職)の雇用創出に貢献。
事例のPDFをダウンロード
- 読書力が学力に関係するという学びの原点の重要性を訴求し続け、数%だった三重県内の小中学校司書配置率を、全国平均を上回るまでに高めることに寄与
- 同社のサービスが全国約500校に広がっており、本分野の市場を大きく切り開いた
事業内容
学校司書のサポートで教育の質を高める
学校図書館の活性化をめざし、学校司書設置をはじめとした運営サポートサービスを提供している株式会社リブネット。学校司書の業務レベルの向上・均一化を図るために、現地指導、ヘルプデスク、運営支援システムの開発などを実現し、司書の育成やサポートを行っている。
三重県でサービスを開始し、2015年度は全国485校に提供。さらに、海外(シンガポール、シドニーなど)にも図書管理システムを介してのサポートを展開している。
三重県でサービスを開始し、2015年度は全国485校に提供。さらに、海外(シンガポール、シドニーなど)にも図書管理システムを介してのサポートを展開している。
サービスの背景と目的
学校司書をひとりにしないための仕組みづくり
読書は子どもたちの学びの中で欠かせない要素である。しかし、学校図書館は法律により設置が義務づけられているものの授業で活用されることがほとんどなく、学校司書の配置と活用も遅れていた。学校司書の配置があったとしてもひとり職場であるケースが多く、公教育の場で求められる均質的なサービスの提供が不可能な状況にあった。
そこで、「学校司書をひとりにしない」をコンセプトに、学校司書の育成・サポートサービスを実現した。
そこで、「学校司書をひとりにしない」をコンセプトに、学校司書の育成・サポートサービスを実現した。
サービスの特徴と独自性
コーナー展示のサポート
個々のスキルに依存しないサービス提供
学校司書の業務レベル向上とサービス均質化に向けた、育成とサポートのための機能を提供している。
・Web を活用した独自の運営支援システム
業務内容などを入力すると、サポートセンターが専門的な見地から運営データを分析してフィードバック。より効果の高い業務を行える。また、学校司書からの質問や相談にリアルタイムに答えるヘルプデスク機能も備える。
・業務効率アップのための専用サポートサイト
学校司書の属人的なスキルに依存しないために、コーナー展示のディスプレイや授業支援に活用するためのワークシート、選書リストなどを提供。均質的なサービス提供と同時に業務時間の削減も実現する。
・スキルアップのための人材育成プログラム
学校司書に対し、大学教授などの監修による学術に裏付けされた理論と、実践と事例に基づいたケーススタディからなる研修プログラムを提供。また、社内スキル評価認定制度を設け、「指導」+「評価」で人材を育成するプログラムを構築。
・Web を活用した独自の運営支援システム
業務内容などを入力すると、サポートセンターが専門的な見地から運営データを分析してフィードバック。より効果の高い業務を行える。また、学校司書からの質問や相談にリアルタイムに答えるヘルプデスク機能も備える。
・業務効率アップのための専用サポートサイト
学校司書の属人的なスキルに依存しないために、コーナー展示のディスプレイや授業支援に活用するためのワークシート、選書リストなどを提供。均質的なサービス提供と同時に業務時間の削減も実現する。
・スキルアップのための人材育成プログラム
学校司書に対し、大学教授などの監修による学術に裏付けされた理論と、実践と事例に基づいたケーススタディからなる研修プログラムを提供。また、社内スキル評価認定制度を設け、「指導」+「評価」で人材を育成するプログラムを構築。
サービスをつくりとどけるしくみにおける工夫
学校図書館にふさわしい選書リストの提供
ライブラリー・クエスト® 問題例 (このプログラムを使用したモデル校では、学力テストの国語の平均正答率が 20.5点も上昇)
7STEPのシナリオでニーズの変化に対応
学校図書館における顧客ニーズは、図書館の環境を整備したいという段階から始まり、読書支援や学校全体への支援へと変化する。その変化をあらかじめ予測し、学校図書館の活性化度を7つの段階に分けたプログラムを提供している。
学力向上に向けたプログラムを顧客と共創
学校図書館の活性化による教育委員会の最終的な目標の1つが「子どもの学力向上」である。三重県教育委員会から受託した事業では、学校図書館を活用して知識を得て学力向上につなげるためのプログラム「ライブラリー・クエスト®」を学校と連携して開発・実施。その他にも、子どもたちの読書推進を目的としたブックリスト「読書登山」を作成・実施している。
学校司書それぞれのスキルに応じた権限委譲
社内スキル評価認定制度でスキルを認められた学校司書については、データセンターのデータの活用や学校への新たな提案の自由裁量を認めており、個々のスキルに応じた自律的な行動を促進している。
得られた成果や与えた社会的影響
多くの女性スタッフが活躍中
学校図書館の司書設置加速化に寄与
同社のサービス展開だけが理由ではないが、創業当初6%だった三重県内の小中学校への学校司書配置率が、2015年には82%までに上昇。司書配置による学校図書館運営サポート市場を創出した。また、利用者満足度も97%以上と高い数値を獲得。児童・生徒への貸出冊数も4年間で216%アップと、着実に増加している。さらに、2015年4月1日施行の改正学校図書館法において、初めて「学校司書」という職名が条文に記載された(同社のサービス提供が、この法律改正に貢献)。
専門職の雇用の創出
従来、司書資格を保有していても公共図書館で働くことは非常に狭き門だった。その中で、当サービス開始によって多くの学校司書という雇用を創出。司書資格を持つ人は女性に多く、女性(主婦)の活躍の場もつくり上げた。
また、学校司書をひとりにさせない仕組みが実現したことで職場の定着度も飛躍的に向上し(契約期間内定着率98%以上)、結果として専門性の蓄積につながり、より高いレベルでのサービス提供が実現している。
また、学校司書をひとりにさせない仕組みが実現したことで職場の定着度も飛躍的に向上し(契約期間内定着率98%以上)、結果として専門性の蓄積につながり、より高いレベルでのサービス提供が実現している。
日本全体の学校図書館の活性化へ
本サービスは全国どこでも、どのような雇用形態の学校司書にも展開できるように構築されている。実際に、大分県では県内各市町の直接雇用の学校司書に対して本サービスを展開中。自社の業務受託先にとどまらず、日本全体の学校図書館の活性化に貢献している。
組織データ
-
事業者名
株式会社リブネット
-
本社所在地
三重県伊勢市
-
業種
図書館業務受託
-
従業員数
419名
-
創立年月日
2001年1月15日
-
URL
※掲載されている情報は、2015年度応募時点のものです。
※掲載写真は本賞に関係のない使用目的での2次利用を固く禁じます