受賞サービス
優秀賞(SPRING賞)
-
企業向け安全運転支援サービス
「スマイリングロード」損害保険ジャパン日本興亜株式会社(東京都)
車載ドライブレコーダーの走行情報からドライバーの運転状況を見える化し、自動車事故を予防する企業向けの安全運転支援サービス。保険会社のノウハウと先進技術を活用して、ドライバーに対して持続的に安全意識を喚起する工夫がなされている。
事例のPDFをダウンロード
- 従来は事故の事後対応中心であった損保業界において、事故を未然に防ぐという新たなアプローチ
- 独自の診断アルゴリズムと、損害保険会社ならではの蓄積された事故情報を活用
- 「見える」「わかる」「ほめる」のサイクルで、ドライバーに対して持続的に安全意識を喚起
事業内容
サービス品質で業界をリードする損保会社に
2014年9月、損害保険ジャパンと日本興亜損害保険が合併して誕生した損害保険ジャパン日本興亜は、国内最大規模の損害保険会社である。
同社では、損害保険事業を中心に、生命保険事業、アセットマネジメント事業、介護サービス事業など、さまざまな事業を展開。グローバル化の加速に合わせて海外事業を推進するとともに、国内損保のリーディングカンパニーとして、規模だけでなくサービス品質でも業界をリードしていくことをめざしている。
同社では、損害保険事業を中心に、生命保険事業、アセットマネジメント事業、介護サービス事業など、さまざまな事業を展開。グローバル化の加速に合わせて海外事業を推進するとともに、国内損保のリーディングカンパニーとして、規模だけでなくサービス品質でも業界をリードしていくことをめざしている。
サービスの背景と目的
「スマイリングロード」の画面イメージ
予防的側面から事故の削減をめざす
損害保険商品は、基本的に事故に遭われてしまった際の補償をするためのものである。これに対し本サービスは、そういった万が一の事故を未然に防ぎ、自動車事故削減に資するサービスである。
企業の安全運転や自動車事故防止の意識はますます高まりを見せ、国も交通安全の施策を強化している。こうした中、損害保険会社においても、事故の予防という視点で、損害保険ならではの自動車事故情報やノウハウが活かせないかと、本サービスを開発した。
企業の安全運転や自動車事故防止の意識はますます高まりを見せ、国も交通安全の施策を強化している。こうした中、損害保険会社においても、事故の予防という視点で、損害保険ならではの自動車事故情報やノウハウが活かせないかと、本サービスを開発した。
サービスの特徴と独自性
ドライブレコーダーと車載イメージ
ドライバーの安全運転と運行管理者の支援
車載ドライブレコーダーから通信回線を経由してリアルタイムに運転情報をドライバーと運行管理者に送信。安全運転のレベルを診断し、点数としてフィードバック(診断結果はスマホで確認可能)。ドライバーの運転状況を見える化すると共に、管理者のドライバー指導を支援している。
「見える→わかる→ほめる」を仕組み化
管理者の目が届かない時もIoTを活用して運転状況を可視化「見える」、診断結果のフィードバックを受けた管理者が指導ポイントを明確に把握「わかる」、さらに改善ポイントについては、「叱る」のではなく、ランキングやポイント付与といった、他のサービスにはない「ほめる」要素を加え、ドライバーの継続的な安全運転意識の向上を支援している。
サービスをつくりとどけるしくみにおける工夫
ポイント制でゲーミフィケーション要素も加味した飽きさせない工夫
運行管理者だけで完結させない事故防止サイクル
ドライバーが積極的に関わり、参加してもらうことによって、効果的で継続可能な事故防止サービスを実現。
自発的に取り組めて飽きさせない工夫
ゲーミフィケーションの要素を加味したランキング(前日の安全運転診断の結果をランキングで表示し、上位者にはプチギフトをプレゼント)やポイント制(安全運転診断のスコアに応じて付与されたポイントを使用して、毎月抽選で当たる懸賞に応募可能)を導入。自発的かつ継続的に安全運転に取り組んでもらえる工夫を取り入れている。
SOMPOリスケアマネジメント社のノウハウを導入
自動車に関するコンサルや研修を長年実施しているSOMPOリスケアマネジメント社のノウハウを導入。診断だけではなく、改善・指導のコンサルもできるようにしている。
サービス評価KPIの設定と、改善に向けた取り組み
サービスを評価する KPI(20分類・50 ~ 60項目)を設定。週1回の会議で議論し、未達成の項目については対策を講じている。また、サービスを提案する現場(営業推進部門)に対しては、研修やマニュアル等のツールでスキルアップを図ると共に、社内イントラに動画を掲載。お客様事例や商談事例を共有して、ベストプラクティスを横展開している。
得られた成果や与えた社会的影響
事故の20%削減を実現
自社のノウハウとICTを組み合わせることで、サービスとしての価値を高め、成果を上げている。実際に本サービスの効果検証の結果、ドライバーの安全運転意識が高まったことにより、事故の20%削減を実現。被害者、加害者、
企業の不幸な体験を減らすと共に、保険料の支払い削減や、軽微な事故の削減にも貢献している。
ドライバー・運行管理者の双方で効果を実感
お客様アンケートによると、「安全運転意識が向上するか?」という問いに対して、ドライバーの81.4%、運行管理者の94.1%が「高まる、それなりに高まる」と回答。また、「事故は減るか?」という問いに対しては、ドライバーの61.0%、運行管理者の64.7%が「減る、それなりに減る」と回答しており、ドライバー・運行管理者の双方で効果が実感できている。
組織データ
-
事業者名
損害保険ジャパン日本興亜株式会社
-
本社所在地
東京都新宿区
-
業種
損害保険
-
従業員数
2万7,144名
-
創立年月日
1888年10月
-
URL
※掲載されている情報は、2015年度応募時点のものです。
※掲載写真は本賞に関係のない使用目的での2次利用を固く禁じます