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地方創生大臣賞
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DtoDによる地域医療継続のための
「第三者医業継承支援事業」総合メディカル株式会社(福岡県)
後継者のいない医療機関に、患者さんや職員を安心して託せる第三者の開業希望医を紹介。診療方針から資金調達、継承後のフォローまで万全のサポートで、地域医療の継続を支援。
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- 7.5万人超の医師会員、3,200件超の継承物件登録情報等を活用し、全国規模のネットワークでマッチングを実現。開業準備や開業後にもサポートを行う
- 継承開業により、医師は新規開業より少ない投資で安定した開業が可能となり、医療機関の雇用も維持される。社会的課題である地域医療の継続と活性化に寄与
事業内容
よい医療を支え、よりよい社会をつくる
1978 年に医療機器のリース会社として福岡市に創業。「よい医療は、よい経営から」をコンセプトに、医業経営コンサルティ
ングをベースにトータルサポートを行う。特にDtoD(Doctor to Doctor)の発想を核とし、医師の紹介や医業継承、医療連携など、医療機関を人材・施設・資金・情報などの面から支える。
また全国に690店舗以上を展開する調剤薬局や高齢者施設の運営など、ヘルスケア、介護の分野も含めた多角的な事業を展開している。
サービスの背景と目的
時代に合った医療サポート
現在、開業医の1/5が70歳以上、その1/5が後継者不在という課題を抱える。診療所の廃・休止は年間6,000件を超え、2014年からの2年間で1.5倍に増えた。さらに近年の医療費抑制政策により、医療機関の経営を圧迫している。
こうした背景により地域医療の継続が社会的課題となり、かつては親子間の相続が主流だった医業継承だが、第三者である開業希望の医師を紹介・支援する「第三者医業継承支援」のニーズが高まっている。
こうした背景により地域医療の継続が社会的課題となり、かつては親子間の相続が主流だった医業継承だが、第三者である開業希望の医師を紹介・支援する「第三者医業継承支援」のニーズが高まっている。
サービスの特徴と独自性
全国展開とワンストップ支援
法務・不動産・保険・医業経営コンサルタントなどの専門家集団によるワンストップ支援を実現。国内で唯一、全国に展開する。加えて医師の一生に寄り添うサービスが豊富で、各地のあらゆる医業継承支援にも取り組む。
地域医療と雇用の継続
継承元の医療機関は地域のかかりつけ医である場合が多く、成熟した地域市場のため競合が少ない可能性が高い。職員も継続雇用を基本とするため、患者さん、継承する医師双方の安心につながっている。
低コスト・短期間での開業が可能
新規開業と異なり、施設や設備への金銭的な負担、準備に要する時間が少なくて済む。また患者さんを引き継ぐため、開業時から安定した収益が確保でき、地域での認知度も高いため融資を比較的受けやすい。
サービスをつくりとどけるしくみにおける工夫
DtoD システムで医師や医療機関を総合的に支援
勤務医の転職・開業、開業医への継承希望者紹介、医療機関への医師の紹介を支援する「DtoD(Doctor to Doctor)システム」を確立。全国規模でのマッチングにより、今まで結びつくことのなかった医師と医師、医師と医療機関の架け橋となっている。またDtoD システムを活用したオンラインサービス「DtoD コンシェルジュ」を運営し、より迅速で効率的なサポートを実現している。
人財育成でサービスの質を向上
業績優秀者の業務手法を分析し、職種ごとに5段階の能力基準を設定。社内資格制度に運用する。
また、これを活用した教育システムによって人財育成を行い、サービスの質を向上させている。
また、これを活用した教育システムによって人財育成を行い、サービスの質を向上させている。
医療の物語を伝える
医師だけでなく、各地の医師会や金融機関、税理士事務所などのステークホルダーに向けて医業継承セミナーを開催。
実話をもとにした物語の出版や、アニメーション・実例記事を制作し、自社の経営理念や事業価値を伝えている。
得られた成果や与えた社会的影響
地域医療の継続と活性化
医師の都市部偏在などにより、地方では医療機関の後継者不足だけでなく、受診や治療の遅れ、先進医療が受けられないといった地域間格差が生じるなどの問題を抱える。
過疎地の医療インフラの喪失が喫緊の課題となる中、地域医療の継続と活性化の支援に貢献している。また過去にDtoDシステムによる転職支援を受けた医師が、第三者医業継承支援を受けて開業した場合、前勤務先の医療機関との信頼ある連携が可能に。医療連携体制の確立にもつなげている。
特に創業地である九州エリアでは、過去に支援した医師の高齢化に伴う引退相談が増えつつある。第三者医業継承支援ニーズの増加が予想され、さらなる営業人員の確保と育成に注力している。
過疎地の医療インフラの喪失が喫緊の課題となる中、地域医療の継続と活性化の支援に貢献している。また過去にDtoDシステムによる転職支援を受けた医師が、第三者医業継承支援を受けて開業した場合、前勤務先の医療機関との信頼ある連携が可能に。医療連携体制の確立にもつなげている。
特に創業地である九州エリアでは、過去に支援した医師の高齢化に伴う引退相談が増えつつある。第三者医業継承支援ニーズの増加が予想され、さらなる営業人員の確保と育成に注力している。
継承による地域経済の維持
既存の医療機関を引き継ぐため、職員の雇用や事業税、固定資産税の徴収が維持される。また設備投資や融資の発生などにより、地元企業との継続的取引が可能となる。
その結果、地域経済の振興と自治体の税収確保に寄与している。
その結果、地域経済の振興と自治体の税収確保に寄与している。
DtoD システムのしくみ
医薬連携の実現
直営の調剤薬局による支援はもちろんのこと、DtoDシステムの活用により、医師、看護師、ケアマネ―ジャー、介護福祉士など幅広い領域で、医療・福祉従事者との連携を推進。地域医療連携、地域包括ケアシステムの構築に貢献している。
組織データ
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事業者名
総合メディカル株式会社
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本社所在地
福岡県福岡市
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業種
小売
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従業員数
7,107名
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創立年月日
1978年
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URL
※掲載されている情報は、2018年9月現在のものです。
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