厚生労働大臣賞

医師が患者と向き合う時間を創出
事前問診システム「AI問診ユビー」

Ubie株式会社(東京都)

医師が症状や病歴を患者に質問する問診をITとAIによって代替・補完するサービス。タブレットやスマートフォンを使用し、自動生成される質問のやりとりを通じて得られた回答結果を滑らかな日本語で作成。診察室などの電子カルテから確認と記載を可能にする。医療従事者がより患者と向き合う世界をITの力で実現することを目指す。

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  • 5万本の論文や専門的知見をもとに、医師の問診にかかる知識とノウハウをAI化。待ち時間を活用した問診プロセス革新によって、外来問診に要する時間を約3分の1に減らす効果を確認(1問診あたり約6分削減)。
  • 問診に要する時間の削減により、医師と患者が目と目を合わせてやり取りする時間が増え、患者満足度が向上するとともに、患者回転率の向上も実現している。
  • 全国約300施設の医療機関で導入。臨床現場における医師の意見を即座に反映し、進化するエコシステムを確立している。新型コロナへの対応も行い、COVID-19トリアージ(症状度合の振分け)機能を拡充。

AIを活用した顧客接点の最適化

医師が症状や病歴を患者に質問する「問診」をITとAIによって代替・補完し、病院等の医療機関での診察プロセスの最適化を図るサービス「AI問診ユビー」を展開。医師の知識とノウハウをAI化し、そこより自動生成される質問に回答するとカルテが自動作成される。患者は、診療までの待ち時間に対応可能。
医師が、医師だからこそやらなければならない仕事に集中でき、かつ患者や生活者が時間を無駄にせず適切な医療を受けられる。デジタルネットワーク時代のスマート医療の実現に貢献することを目指す。
新型コロナウィルスへの対応も即座に行い、COVID-19トリアージ機能を拡充。加えて、AI問診ユビーを中心にした知的財産とノウハウを活用し、病院外での事前問診等で使用する一般生活者向けの受診相談サービスも行う。

医療従事者がより患者と向き合える世界を目指す

かつて、代表者が医師として病院で臨床業務を担当していた時、患者に向き合う時間よりも、電子カルテ記載を始めとした事務作業に追われる時間の方が長いことに疑問を感じたことが事業化のきっかけである。
医療従事者がより患者と向き合える世界をITの力で実現したいと考え、共同代表のエンジニアとともにサービス開発に着手。外部支援も受けながら、デザイン思考のサービスイノベーションを短期間で実現する。

問診・カルテ記載をデジタル支援

個々の患者に応じて「AI問診ユビー」が、質問を自動作成。患者自身は、病院での診療受付時、タブレット画面に表示される自動作成された質問に回答することで、滑らかな日本語のカルテが自動的に作成される。その結果を医師が診察室などの電子カルテから確認・記載ができるAIを活用したサービスである。
❶5万本の論文データや多方面の専門医の協力をもとに、ゼロベースからデータベースを作成。質問選定等のアルゴリズムを開発。
❷定型的な質問ではない。AIを活用し作成された質問に回答(AI問診)すると、医師が書くようなカルテを自動で作成。
❸導入病院・診療所における医師の診断結果データをAIが学習し、より精度の高い問診が可能な進化システムを実現。
❹一般生活者向けの受診相談サービスに発展。

問診業務の効率化と標準化

AI問診事業のパイオニア。地域で医療従事者の人材不足が顕著な病院を中心に、全国約300の医療機関で導入が進む。導入した医療機関では、問診時間を1件あたり平均5分以上削減し、合計の問診時間を約3分の1に減らした効果の報告もある(利用医師による学会発表)。「カルテに向き合うのではなく患者と向き合う時間が増えた」「夜間の救急外来で、専門でない医師の診療をサポートできるので助かる」「医師・看護師によって問診の質が違ったが、均一に標準化された」「問診内容に網羅性があり、聞き漏らしが少なくなった」など、高い評価を得ている。
AI問診時には、最後にタブレット画面でのAI問診への満足度を聞くが、患者からもおおむね高い評価を得ている。新人研修医の教育への活用事例もある。新型コロナ対応のWebアプリは、リリース後1か月強で既に21万人が使用。

診察時間の増加と患者満足度の向上

問診時、医師がコンピュータへの問診結果を打ち込む時間を短縮。患者への質問の重複や医師によるカルテへの記入量も減る。医師と患者がやり取りする診察時間が増え、患者満足度が向上する。当初想定していた高齢者向けのユーザーインターフェース(UI)だけでなく、小児向けUIを検討するなど、目的別・属性別にストレスなく入力できるデザイン思考のUI開発を追求している。

より信頼できる問診プロセスへと進化

患者の回答によって自動生成されたAI問診結果の正確性を医師が確かめ、より信頼できる問診プロセスへと進化するスキームを確立している。医学的知見に基づき、国内外問わず問診プロセスを洗練させる仕組みである。

効率性と生産性を同時追求

ITとAIを活用した医療サービスの効率性と生産性を同時追求した先導事例であり、医師等の働き方の改革への貢献も期待できる。プラットフォーム型サービスモデルである。医師による問診にかかる知見を基盤とし、低コストで一般向けサービスとして展開している。

医師のパソコンに表示される問診結果(イメージ)

他業種でも参考となる先導事例

時間を無駄(診療までの待ち時間)にすることなく顧客(患者)を理解し、ニーズを引き出し、価値共創の促進を支援するAIの活用手法として、問診プロセスのAI化の取り組みは、他業種でも参考となる先導事例である。

組織データ

  • 事業者名

    Ubie株式会社

  • 本社所在地

    東京都

  • 業種

    情報関連サービス

  • 従業員数

    105名

  • 創立年月日

    2017年

  • URL

    https://ubie.life/

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協賛

受賞企業・団体(会社名五十音順)

  • 第4回総務大臣賞
    unerry

  • 第2回優秀賞
    オオクシ

  • 第4回地方創生大臣賞
    琴平バス

  • 第3回経済産業大臣賞
    徳武産業

  • 第3回地方創生大臣賞
    ハクブン

  • 第2回農林水産大臣賞
    ムジャキフーズ

  • 第2回経済産業大臣賞
    ヤクルト本社

幹事企業・団体

  • 公文教育研究会

  • JTB

  • 帝国ホテル

  • 野村総合研究所

  • ルネサンス

  • ロイヤル
    ホールディングス

後援・協力

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