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総務大臣賞
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実社会をデータ化する 人流ビッグデータのプラットフォーム「Beacon Bank」
株式会社unerry(東京都)
人流ビッグデータの蓄積・解析・活用プラットフォーム。スマートフォンアプリ1.1 億ID 分規模の位置情報と、独自のビーコン* シェア技術とGPS の組み合わせにより屋内外の人流を網羅的に把握できる。プライバシーに配慮したデータガバナンスのもと、社会課題に沿ったサービスも展開、付加価値型のスマートコミュニティづくりにも貢献している。
* ビーコン: 近距離無線技術Bluetooth Low Energy(BLE)を利用した位置特定技術、もしくはその技術を利用した端末
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- 「Beacon Bank」では、社会ニーズに合わせて汎用もしくは専用の革新的な人流BI* を提供。BI のユーザーによる生活者・消費者とのよりよい価値共創や、スマートコミュニティづくりを追求可能にしている。
- 創業当初より社外アドバイザーと連携し、アプリユーザーからデータの取得・活用に関する個別許諾をとることを徹底し、個人情報保護に十分配慮した人流ビッグデータとして、顧客が受け入れやすくなるための努力をし続けている。データの取得・活用に関するガイドライン策定など、業界全体での取り組みも主導している。
- 小売や観光だけでなく、スマートシティやスマートコミュニティづくりに広く活用可能。固有のビーコンシェア技術は日中米で特許を取得。国内外において「unerry,everywhere」の世界観の実現が期待される。
*BI:Business intelligenceの略。膨大なデータを収集・蓄積・分析・加工し、意思決定を支援すること
事業者概要
リアルな人の動きをデータ化
人流の新たな「うねり」を創り出すことをミッションに「Beacon Bank」を構想。2015年12月からサービスを開始。
リアルな人の動きをデータ化し解析可能とし、環境が知能を持ち、暮らしをサポートしてくれる「環境知能」が実装された社会の実現を目指す。2018年頃より社会での認知が広がり、位置情報が社会的・経済的価値を生み出せる状況が整いつつある。2022年7月、東証グロース市場に上場。
リアルな人の動きをデータ化し解析可能とし、環境が知能を持ち、暮らしをサポートしてくれる「環境知能」が実装された社会の実現を目指す。2018年頃より社会での認知が広がり、位置情報が社会的・経済的価値を生み出せる状況が整いつつある。2022年7月、東証グロース市場に上場。
サービス誕生の背景・経緯
ビーコンデータの活用によるサービスイノベーション
データの蓄積と活用によるイノベーションの重要性に着目。スマートフォンの普及と2013年のiBeaconの登場などを契機に、ビーコンデータの蓄積・活用によるサービスイノベーションを構想。ビーコンデータを活用した他社との協業を経験しながら「Beacon Bank」の構想を洗練させていった。
サービスの概要と特徴
リアル行動データプラットフォーム「Beacon Bank」
ビーコンシェア技術とGPS により、スマートフォンの位置情報データを蓄積するものが「Beacon Bank」。月間300億件を超えるリアルタイム人流ビッグデータは、AIエンジンで解析され、OMO*1マーケティングに取り組むリテール企業やスマートシティ実現に取り組む自治体、ディベロッパーなどに可視化・行動変容サービスとして提供する。
「Beacon Bank」を基盤とした各種サービスを提供
リアル行動データ可視化・分析に加えて、「お買物混雑マップ」「カスタマイズ混雑マップ」「ショッパーみえーる」「Beacon Bank AD」などの汎用サービスも展開。
先進的なデータ取得技術・体制の実装
当初からアプリユーザーへのオプトイン・オプトアウト体制を整え、アプリの利用規約においてunerry へのデータ提供の同意を取得。これも含めてサービサー(「Beacon Bank」の利用事業者)が位置情報の取得と活用をアプリ実装できるSDK*2を構築し提供。SDK には、特許を持つビーコンシェア技術も含まれる。
厳格なデータガバナンス体制の先駆的実装
2020年の改正個人情報保護法の公布以前から位置情報の取り扱いを吟味。位置情報は個人情報ではないが、今後のより一層の厳格化も見据えたデータを取り扱える体制とプロセスを整備している。
多くの企業と協業し実績を積む
「Beacon Bank」の開始以前より、多くの企業とビーコンデータを活用した協業を行う。横浜みなとみらい、羽田空港など、「Beacon Bank」活用の成功事例が続々誕生している。
サービスイノベーションとして優れている点
サービサーと生活者との価値共創をエンパワー
社会ニーズに合わせた汎用もしくは専用サービスとして、サービサー向けに人流データを提供。サービサーがダッシュボードを確認しながら、生活者・消費者とのよりよい価値共創やスマートコミュニティの創出を追求可能にしている。
プライバシー配慮とデータ活用高度化の両立
創業当初よりデータ活用においてアプリユーザーからデータの取得・活用に関する個別許諾をとることを徹底。プライバシーデータ保護に十分配慮した人流ビッグデータとして、顧客が受け入れやすくなるようにする。ロケーションデバイスデータに関するガイドライン策定など、業界全体での取り組みも主導。
社会の発展への寄与
「unerry,everywhere」の世界観に向けて推進
小売や観光だけでなく、スマートシティやスマートコミュニティ創生のために幅広く活用が可能。特にスマートシティ関係は地球規模で拡大可能であり、国内外において「unerry,everywhere」の世界観の実現が期待される。固有のビーコンシェア技術は、日米中で特許取得。
人流データを購買データなどと連携
「お買物混雑マップ」の例
*1 OMO: Online Merges with Offline の略。オンラインとオフラインを融合するマーケティング手法
*2 SDK:Software Development KITの略。ソフトウェア開発キット
*2 SDK:Software Development KITの略。ソフトウェア開発キット
組織データ
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組織名
株式会社unerry
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創立年月日
2015年
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業種
情報サービス
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本社所在地
東京都港区
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従業員数
50名
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