優秀賞

生活者中心の市場を創造 ネットもリアルも「@cosme(アットコスメ)」

株式会社アイスタイル(東京都)

1999年から続く「@cosme」は、コスメ・美容商品のユーザーレビューやランキング、メーカー公式商品情報などを発信するメディア。現在は、化粧品ECやリアル店舗を含めオンライン/オフラインを通貫するプラットフォームサービスとして、生活者と美容ブランドに多様な出会いの場を提供。月間アクティブユーザーは、1,650万人の規模を誇る。

事例のPDFをダウンロード
  • 消費者のクチコミが他の消費者や化粧品メーカーにも役立つフィードバックになるよう、投稿を全件チェックして商品情報のみを抽出、アルゴリズムを使ったランキングシステム、ユーザーの匿名性を保持して余計なコミュニケーションを抑制するなど、公正・健全なプラットフォーム運営に注力し、高い信頼性を維持。
  • 事業に関わる全てのステークホルダーと好循環を生み続ける経営の追求の中で「生活者中心の市場の創造」という理念を実現。2020年にJR原宿駅前に「@cosme TOKYO」をオープンするなど積極的な投資を継続。
  • 積極投資によるWebメディア、EC、リアル店舗の3事業の展開で、「@cosme」の知名度、影響力を高めてコスメ業界を活性化。価値共創型事業の成功例。

Webメディア、EC、リアル店舗を通じてコスメ業界を活性化

1999年、コスメ・美容の総合サイト「@cosme」を開設。2002年にEC、2007年にリアルの店舗事業に参入。Webメディア、EC、リアル店舗の3事業の好循環により、化粧品業界共通のマーケティング・プラットフォームとして進化を続けている。国内24店舗、海外3店舗を運営。

コスメ業界に「生活者中心の市場の創造」を目指す

1999年、ブランドの一方的な広告宣伝、小売店での偏った品揃えなど、消費者不在、売り手主導だったコスメ業界に消費者の声を届けようと、「生活者中心の市場の創造」を掲げ、ユーザーのクチコミサイト「@cosme」を開設。サイト開設以来、ユーザー数トップを誇る。

生活者データに基づく業界最大の美容プラットフォーム

「@cosme」は、1999年にサービスを開始したコスメ・美容商品の総合サイト。国内最大級、1,650万人の月間アクティブユーザー、3.1億の月間ページビュー数を誇る。2021年度のクチコミ件数は112万件と過去最多を記録。20~30代日本女性の過半数が毎月サイトを利用。累計1,800万件を超えるクチコミ、国内外42,000ブランド、37万商品のデータベースを有した業界最大の美容プラットフォームとなっている。
化粧品EC「@cosme SHOPPING」、国内24店舗・海外3店舗の化粧品専門店「@cosme STORE」を加えた3事業の展開で、コロナ禍においてもクチコミ件数、EC売上ともに過去最高を更新している。「@cosme SHOPPING」の売上は化粧品専門ECとしては国内最大。「@cosme STORE」「@cosme TOKYO」からなる店舗は、化粧品専門店としては国内最大。

購買行動を変えたユーザーのクチコミランキング

「@cosme」による純度の高い商品情報の発信によりユーザーの信頼を獲得。累計1,800万件超のクチコミを反映したランキング、37万件超のメーカー公式商品情報は、コスメ選びの情報インフラとなっている。「化粧品はクチコミを確かめてから買う」という消費行動を提案・浸透・定着させ、会社のビジョンである「生活者中心の市場の創造」に貢献している。

ブランドとユーザーに出会いの場を提供

Webメディア、EC、リアル店舗の3事業によって、ネットとリアルの両方で、ユーザーと化粧品ブランドの出会いの場を提供。ユーザーの声と購買データをもとに数多くの化粧品ブランドのマーケティング支援を行い、より良い商品づくりに貢献している。

消費者にも化粧品ブランドにも役立つサイトの創り込み

クチコミサイトにおけるユーザーの商品レビューの発信が、消費者にも化粧品メーカーにも役立つフィードバックになるよう、投稿されるクチコミに法律違反ややらせの投稿がないか、全件チェックして商品情報のみを抽出。アルゴリズムを使ったランキングシステム、ユーザーの匿名性を保持して余計なコミュニケーションを抑制するなど、公正・健全なプラットフォーム運営により高い信頼性を獲得。
「@cosme」ができ、消費者の飾らない本音が可視化され、共有されるようになっている。

ユーザーの期待を読み取り、事業展開

常にユーザーの声から期待を読み取り、事業の拡大を図っている。クチコミランキングが上位の商品でも、売上がなぜか伸びない現象から、中小メーカーの良い品を扱う小売店ニーズがあることに気づき、化粧品EC「@cosme SHOPPING」、化粧品専門店「@cosme STORE」へと事業を展開させる。例えば、「@cosme STORE」では、消費者の支持を意識して「@cosme」のランキングなどをもとにした店舗を作ることで市場の構造を変えることに挑む。その結果、国内最大の売上高を誇る化粧品専門店にまで成長する。

ネットとリアルが融合した新たな価値空間の創造

「生活者中心の市場の創造」という理念を、事業に関わる全てのステークホルダーと好循環を生み続ける経営の追求の中で実現。その為に積極的な投資を継続し、2020年、JR 原宿駅前に「@cosme TOKYO」をオープン。600ブランド、20,000アイテムの商品が並び、物品販売で月商約3億円を売り上げる。ユーザーにとっては貴重なワンストップショッピングができる場となっている。店舗からのネット配信などネットとリアルの融合にも積極的に取り組む。

JR原宿駅前の旗艦店「@cosme TOKYO」

ユーザーと化粧品ブランドを巻き込み業界を活性化

積極投資によるWebメディア、EC、リアル店舗の3事業展開で、ユーザーと化粧品ブランドを巻き込み、知名度、影響力を高めてコスメ業界を活性化。価値共創型事業の成功例である。

組織データ

  • 組織名

    株式会社アイスタイル

  • 創立年月日

    1999年

  • 業種

    インターネットサービス

  • 本社所在地

    東京都港区

  • 従業員数

    967名

※掲載写真は本賞に関係のない使用目的での2次利用を固く禁じます

top
©サービス産業生産性協議会(SPRING)