優秀賞

競技場へ声援を送る!競技場で実況を聞く!「Remote Cheerer」

ヤマハ株式会社(静岡県)

ファンがスマホの操作で競技場のスピーカーを通じ、選手に声援を届けることができる仕組みを開発。音響技術とクラウド技術を組み合わせ、遅延なく音声を届ける。選手のモチベーションを上げるだけでなく、ファンの声援を可視化し、スポーツ業界全体の再活性化に貢献。競技場で実況を聞けるサービスも展開するなど、世界からも注目される。

事例のPDFをダウンロード
  • これまでになかったリモートで声援を届ける喜びを提供。コロナ禍での観客制限や病気などの理由で競技場へ行けないファンが、リアルタイムに声援を届けられる仕組みにより、会場のファンと遠隔のファンが一体となって盛り上がれると同時に、選手のモチベーションを上げる体験を提供している。
  • SoundUD*(音のユニバーサルデザイン)の理念のもと、技術主導の顧客密着体制でファンの声援の可視化を推進していくことにより、多くのスポーツ事業者やスポーツメディアを巻き込み、新たなファンマーケティングやマネタイズを共創。
  • 音のユニバーサルデザインという思想からファン、選手、スポンサー、メディアなどの間で様々な価値共創を誘引。音響技術やクラウド技術によって様々な社会問題の解決を目指す発想はグローバルでも展開可能。
* UD:Universal Designの略

音で情報を伝達する音響通信技術の普及に取り組む

楽器、音響機器の領域でグローバルに事業を展開。SoundUDプロジェクトでは、音で情報を伝達する音響通信技術の普及に取り組んでいる。標準規格を制定することを目的に、2017年10月にヤマハの提唱のもと167社団体と「SoundUD推進コンソーシアム」を設立(2023年1月現在 366社団体 )。

「Remote Cheerer」をアジャイルに開発

 「音響は社会のインフラの一部」という考えのもと、音で情報を伝達する音響通信の事業を始動。2014年には音響通信によりアナウンスを多言語で文字表示できる仕組みを実用化。また、スマホアプリのマイクの情報から、その人がいる場所を特定する技術を開発。電鉄会社での通勤電車の時差出勤を促す取り組みにも活用。多言語アナウンスなどの音響技術は東京オリンピック・パラリンピックでも採用される。これらの技術を活用し、コロナ禍で無観客となったサッカーや野球などの競技場へファンの声援を届ける仕組みとして、世界に先駆けて「Remote Cheerer」をアジャイルに開発。

音響技術×クラウド技術での価値提案

自社が持つ優れた音響技術とクラウド技術を合わせた特許技術により、遅延することなく競技場へファンの声援を届けられる仕組みを構築。

リモートで競技場に声援を送る新たな観戦方法を提案

コロナ禍で無観客試合や観客数の制限が増える中、ファンがスマホの操作で競技場へ声援を送り、競技場のスピーカーを通じ、選手に声援を届けることができる仕組みを開発。様々な理由で競技場へ行けないファンがどこからでも声援が送れ、選手のモチベーションを高める。クラブや球団のコロナ禍での試合再開や新たな収入源の可能性にも貢献。

競技場で実況を聞く新たな観戦方法も提案

自宅にいるとき同様に戦況や戦術などの実況解説を競技場にいても遅延なく提供できる仕組みにより、ライト層も競技場で一体となって盛り上がることができる。

新たなスポーツ観戦方法の創出

2020年5月にプロサッカーリーグでの利用が始まり、プロ野球やラグビー、バスケットなど様々なスポーツや音楽やイベントなどでも採用される。世界最大のスポーツメディアDAZNとも連携。様々なスポーツに拡がり、プロサッカーリーグでは2020年度に178万人のファンがこのサービスを利用。

これまでになかったリモートで声援を届ける喜びを提供

様々な理由で競技場へ行けないファンから選手へリアルタイムに声援を届ける仕組みを創出。会場のファンと遠隔にいるファンが一体となって応援し、盛り上がれると同時に選手のモチベーションアップにつなげられる体験を提供。

SoundUDの理念で次々に新たなビジネスチャンスを共創

SoundUDの理念のもと、音響技術をクラウド環境下で活かす取り組みとして、技術主導の顧客密着体制でファンの声援の可視化(時間帯と量などのデータ)を推進し、単に選手に声援を届けるだけでなく、スポーツ業界の新たなファンマーケティングやマネタイズに寄与。盛り上がりに合わせたスポンサーロゴの表示や有料の「遠隔応援グッズ」「リモートチケット」「有料実況放送」などの新たなサービスを次々に生み出している。

音響技術×クラウド技術による音のユニバーサルデザイン

ヤマハがこれまでに培ってきた技術を組み合わせることで、声援を遅延なく届ける仕組みや、音情報からファンの放送視聴状況がわかる技術、競技場の音響システムに簡単に接続でき、音響オペレーターにも使いやすいシステムなども開発。

様々な価値共創を誘引

コロナ禍で現地観戦が著しく制約されたスポーツ界で、優れた音響技術・クラウド技術を活用した音のユニバーサルデザインという思想から、全く新しい観戦方法をいち早く提案。ファン、選手、スポンサー、メディアなどの間での様々な価値共創を誘引している。
試合中のアプリ画面
左:音声配信の画面、中央・右:応援画面
専用アプリを入れたタブレットを、試合会場の音響設備に繋ぐだけで会場に音声を届けられる

組織データ

  • 組織名

    ヤマハ株式会社

  • 創立年月日

    1887年

  • 業種

    製造業(楽器、音響機器)

  • 本社所在地

    静岡県浜松市

  • 従業員数

    28,758名

※掲載写真は本賞に関係のない使用目的での2次利用を固く禁じます

top

協賛

受賞企業・団体(会社名五十音順)

  • 第4回総務大臣賞
    unerry

  • 第2回優秀賞
    オオクシ

  • 第4回地方創生大臣賞
    琴平バス

  • 第3回経済産業大臣賞
    徳武産業

  • 第3回地方創生大臣賞
    ハクブン

  • 第2回農林水産大臣賞
    ムジャキフーズ

  • 第2回経済産業大臣賞
    ヤクルト本社

幹事企業・団体

  • 公文教育研究会

  • JTB

  • 帝国ホテル

  • 野村総合研究所

  • ルネサンス

  • ロイヤル
    ホールディングス

後援・協力

©サービス産業生産性協議会(SPRING)